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顕微授精
顕微授精は、受精を女性の体内でなく体外で行うという点で体外受精の一つの方法ともいえますが、体外受精よりも一歩踏み込んだ不妊治療法となります。
体外受精が、一個の卵子が5万個ほどの精子と自然に受精するのを待つのに対して、顕微授精は、顕微鏡を使い、精子1個を卵子1個に直接注入して受精するのを待ちます。
卵子や精子の採取や、受精後の培養、移植といった、受精の仕方以外の方法は、体外受精と変わりはありません。
現在主流となっている顕微授精の方法は、ICSI(イクシー:卵細胞質内精子注入法)という方法です。卵子の細胞質内に精子を一個だけ、極細のガラス管に吸引させて注入します。
ICSIは、精子の動きがあまりよくなくても、卵子に直接注入しますので、非常に効率的で、乏精子症や精子無力症といった男性側の原因によって自然受精が困難な場合の不妊治療として有効です。
精子は、射精された精子でも、されていない精子でもよく、さらには凍結された精子でも、受精可能です。ただし、奇形のあるものや動きのおかしい精子は使えません。
この方法は、1992年にベルギーで初めてヒトに成功してから、数十万例以上の成功例があり、確立された技術となりました。
顕微授精で妊娠する確率は、全国平均で28%ほどとなっています。費用や排卵誘発剤の使用方法など、施設によって異なりますので、どの施設がどのような方法に取り組んでいるのか、よくリサーチすることが必要です。
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